アリストテレスが考えた虹ができる仕組み
雨上がりの空になぜ虹がかかるのか。古代より多くの学者たちがその解明に取り組みました。古代ギリシアのアリストテレスは著作「気象論」において虹は大気中に浮遊した水滴が鏡のように光を反射するために生じると説明しています。
アリストテレスは色は光と闇の間に生じ白と黒の混合によって様々な色を作ることができると考えました。白色光が媒質を通ることによって暗くなり、その過程で白と黒の間に黄・赤・紫・緑・青の色が生じると考えたのです。これをアリストテレスの変改説といいます。
アリストテレスは虹が出来る仕組みについて神学的・宗教的な捉え方を排除し科学的な探究を行いました。アリストテレスの説は近代まで多くの科学者によって支持されましたが科学的根拠に乏しく虹の色を合理的に説明することはできなかったのです。
デカルトが考えた虹ができる仕組み
デカルトは 1637 年に出版した『方法序説および試論集』において、虹は雨上がりの空に浮遊するたくさんの水滴で光が反射・屈折することで生じると記しています。デカルトは水滴中の光の道筋を理論的に計算し、空に虹が見える角度を正しく求めました。そして、水を満たしたガラスびんに光を通して光の道筋を調べて検証しています。しかし、アリストテレスの説が主流だったため、デカルトは虹の色が生じる理由を解明することはできませんでした。
【参考】
前ページ:3-06. 光の正体の探究のはじまり
前ページ 次ページ 目次次ページ:3-08. 作成中
0 件のコメント:
コメントを投稿